

なぜ文豪と温泉には深い関係があるのでしょうか。
名作の舞台となった温泉も少なくありません。
静かで集中できる環境にあり、疲れたら温泉でリフレッシュできる温泉地は、執筆活動に最適なのかもしれませんね。
また温泉には、居住地とは違う気候の温泉地へ行くことで心身に適度な刺激が与えられ、気候順化機能で心や身体の状態が整う「転地効果」もあると言われています。
大江戸温泉物語 ますやの近くの文豪の足跡をご紹介します。
ぜひゆかりの地をめぐり、文豪の気持ちに思いをはせてみてはいかがでしょうか。

松尾芭蕉について

言わずと知れた江戸時代前期の俳人です。
芭蕉は1644年、伊賀上野(三重県)に下級武士の次男として生まれました。18歳の頃に藤堂良忠の元で料理人として仕え、年齢の近かった良忠の影響を受けて俳句をたしなむようになったといわれています。
29歳で江戸に出た芭蕉は、35歳で俳諧師となり、その後も数々の俳句と「奥の細道」や「更科紀行」など多くの紀行文を残しました。
鳴子温泉郷周辺のゆかりの地について

「奥の細道」の旅は芭蕉45歳のときでした。弟子の河合曽良と共に江戸を出発し、東北、北陸を巡り、大垣までの約2,400㎞の行程を歩みます。
鳴子温泉郷周辺には1689(元禄2)年の旧暦5月15日に訪れています。当時の出羽街道は一般人があまり利用する道でなかったことや通行手形を持っていなかったため、怪しまれて鳴子村「尿前(しとまえ)の関所」でかなり厳しい取り締まりを受けました。
その後も山越え谷越えの大変な連続だったことが記述されていますが、現在では整備された道を歩けて、当時の雰囲気が味わえますよ。「蚤虱馬の尿する枕もと」の句で表現され、芭蕉が宿泊した唯一現存している建物「封人の家」も見学可能です。
文学・文豪ゆかりの地をめぐるときの楽しみ方をいくつかご紹介します。
以下から気になる楽しみ方を探してみてください。
以下から気になる楽しみ方を探してみてください。

● 文豪のプロフィールを事前に知っておく
● 温泉にゆかりのある小説を持参して旅館で読書
● 小説に出てくる場所の聖地めぐり
文豪が人生でどのような時期にその温泉地を訪れていたのかは、プロフィールを知ることで理解できます。旅館で温泉にゆかりのある小説を読むと、温泉地の風景が描写されていて、見に行きたいと思えばすぐに出かけて見に行くのも簡単です。
小説に出てくる場所を聖地として巡ると、小説の世界をよりリアルに感じられますよ。

